農機、相次ぐ値上げ コスト上昇続き 各社5%程度
ヤンマーアグリ(岡山市)はトラクターやコンバイン、田植え機、管理機などを約5%値上げする。22年度の値上げ以降も、原材料や物流費などの高騰が続き、「(コスト上昇分を)吸収できない」(営業統括部)としている。
三菱マヒンドラ農機(松江市)もトラクターや田植え機などを5%ほど値上げする。同社も「資材や電気代などのエネルギー価格の高騰が要因」(経営戦略室)とする。小型トラクター「GS」シリーズや、8条植え田植え機は据え置く。
クボタ(大阪市)はトラクターや田植え機、コンバインなどを平均で5%値上げした。資材費の高騰が想定を超え「企業努力だけでは吸収しきれない」(農機国内営業部)という。JA全農と取り組む「共同購入トラクター」の価格は据え置く。井関農機(松山市)もトラクターなど製品全般を約5%上げた。特に「鋼材や原油、ゴムなどの高騰の影響を受けている」(IR・広報室)という。
農水省の農業物価統計によると、20年の価格を100とした指数で、直近の今年4月のトラクターなど「大農具」の指数は104。前月を2・1%、前年同月を3・7%それぞれ上回る。