被害の大きい4県への取材を総合すると、死者は石川84人で、輪島市では「生き埋めになっている」との通報が50件前後あるという。負傷者は石川305人、富山37人、新潟26人、福井6人。倒壊を含む建物被害も石川を中心に1000棟を超えた。
石川県によると、孤立集落は輪島市で14、珠洲市9、能登町4、穴水町2、七尾市1。うち最大は珠洲市大谷町の300人で、全員が大谷小中学校に避難中という。8人が孤立している同市真浦町では4日、自衛隊が救出活動を展開した。
また、同県に派遣された18都府県の消防隊員2080人も、4日までに輪島市や珠洲市、志賀町などで倒壊家屋などから68人を救助、71人を搬送した。
能登地方では多くの地域で土砂災害やひび割れなどで道路が寸断されており、陸上自衛隊が幹線道路の復旧作業を急いでいる。消防もヘリコプターで人員や機材を投入、救助者を搬送している。
気象庁によると、被災地は5日に晴れ間が広がるものの、6日から7日にかけて再び雨となり、山間部では雪が降る見通し。同県は4日、救助活動の円滑・迅速化を図るため、安否不明者79人の氏名や年齢、住所を公表した。国の指針に基づく。