国産小麦を使用するのは「6種具材の冷し中華」(1個540円)など約20点で、一部パスタ商品などを除く全ての麺類弁当になる。国産の使用量は2023年度、約1万3500トンと21年度から5割増加。使用比率は55%から80%ほどだった。全て国産に切り替えると、国内の小麦生産量(99万トン、23年産)の2%程度を使うことになるとみられる。
同社はウクライナ危機で輸入小麦の調達不安が発生した22年から、国産への切り替えを本格化。22年9月からカップうどん、23年10月から中華麺に使う小麦粉を全量国産に切り替えていた。大手コンビニで、麺類弁当全てに国産を採用するのは珍しい。
セブン&アイ・ホールディングスは「国産小麦は味・品質の面でも適している」(広報センター)と説明。香りもよく、うどんに使用したときにもちもちした食感に仕上がるとする。地域によっては、地元産小麦を使って商品化しており、地産地消にもつなげる。
パンでも小麦粉の切り替えを進める。人気商品の「国産小麦使用 ふんわりメロンパン」(同138円)は22年11月から全量を国産に変更。23年10月からはコロッケパンやデニッシュに使い始めた。同年度の使用量は5500トンと21年度の80倍ほどに拡大。国産の使用比率は0・3%から2割ほどとなった。今後さらに切り替えを進めていきたい考えだ。