津軽弁で口説くリンゴ愛 青年部員がダンディーにPR 青森・JAつがる弘前東目屋地区
「めごがりてえのはリンゴどなだげ(かわいがりたいのはリンゴとあなただけ)」――。青森県のJAつがる弘前東目屋地区の青年部員らが、津軽弁で愛の言葉を語り掛けるポスターやパンフレットを作成した。地元産のリンゴと青年部活動をPRしようと、「MEYA男DYISM(めや・だんでぃずむ)」(通称=メヤダン)を結成、自慢のリンゴをアピールしている。(音道洋範)
黒を基調にしたパンフレットには、スーツで決めた選抜メンバー7人が登場。一人一人リンゴ片手に「わど(私と)リンゴどぢ選ぶんずや」「リンゴもな(あなた)も抱いでける」など、津軽弁で甘い言葉を語りかけている。
企画したのは、弘前市の地域おこし協力隊として活動する石戸谷寛子さん(44)。「青森産」「弘前産」のリンゴではなく、「東目屋」の名前でリンゴを流通させたいと始めた。青年部員の減少傾向が続く中で、青年部に元気と新たな人材を呼び込み、東目屋のリンゴ産地としての知名度を高めることが狙いだ。
パンフレットは石戸谷さんが制作。ライター、デザイナー、美容師、フォトグラファーなどの協力で完成度の高い媒体に仕上げた。
メヤダンでは、樹上で完熟させた贈答用リンゴを大手通販サイトで販売、パンフレットを商品に同封している。斬新な取り組みは注目を集め、個々の注文で前年を上回る青年部員もいるという。
メヤダンのリーダー、伴優幸さん(37)は「撮影は恥ずかしかった」と笑うが、「東目屋のリンゴの良さを全国に広めたい」と語る。
東目屋産は今年、首都圏の一部スーパーで家庭用の販売を始めた。石戸谷さんは「今後は東目屋地区の青年部員が切り込み隊長として産品の素晴らしさをJAや市場と連携しPRしてほしい」と期待を込める。