地域救う実験中 豪雪地帯を茶産地に 北海道岩見沢農高
北海道岩見沢農業高校は、豪雪地帯では珍しい茶の栽培を始めた。温暖化への対応策が求められる中、学校としてできることを検討。温暖な地域の作物・茶の栽培に挑戦した。食品科学科があり、栽培から加工まで一貫してできるため、地域産品となる可能性もあることに期待がかかる。
茶の耐寒性品種の育成や栽培・製茶加工を研究する埼玉県茶業研究所と共同研究の契約を結び栽培を始めた。同校は豪雪地帯にあるが、春先の寒風に弱い茶は積雪に守られ、栽培できる見通しがあると考えた。生徒は「一番摘みの最も良い所だけを使うことを目標にする」と意気込む。
研究所から提供されたのは「おくはるか」「さやまあかり」「さやまかおり」「ゆめわかば」「ふくみとせり」「やぶきた」「むさしかおり」の7品種。茶は3、4年後に摘めるようになるが同校は、定植した1年生が3年生となる2年後に、少し早い「茶摘み」ができるように計画する。
食品科学科の日馬唯華さん(16)は「このお茶を早く飲みたい。スイーツも作ってみたい」と期待する。農業科学科の志水優斗さん(15)は「初めての挑戦で失敗もあると思うが、成功に導きたい」と意欲を見せた。