“協働ロボ”が出荷支援 職員と箱積み替え 神奈川・JAさがみ
早稲田大学発のベンチャー企業・東京ロボティクスは2日、神奈川県藤沢市にあるJAさがみの選果場で、ロボットによる作業支援の実証実験を行った。出荷用段ボール箱をコンベヤーからパレットに積み替える作業を実施。人と同様に作業できることを確認した。人と一緒に安全に作業できるのも特徴で、選果場の労働力不足への対応を目指し、さらに開発を進める。
同社は2021年度、JAグループのアグベンチャーラボがベンチャー企業を支援する「JAアクセラレーター」に採択された。JA全農や農林中央金庫の職員である「伴走者」が仲介役となり、同社と同JAをつないだ。
使ったロボットは、選果場用に開発したもので、手足や胴体部分の10カ所に関節がある。そのため、人間のように細かな動きが可能。適切な力加減でつかみ、最大で重さ20キロほどの荷物に対応する。
実証実験は、トマトの出荷作業を想定。幅42・5センチの4キロ箱を使い、バーコンベヤーに流れてきた箱をパレットに積み替える作業をした。3箱を重ねて運び、問題なく作業できた。箱の中身は重りで、3箱で5、6キロに調整した。
同社の坂本義弘代表は「ロボットが選果場の現場で利用できることを確認できた」と手応えをみせた。同JAの担当者は「限られた期間だけ稼働する選果場にとって、人員確保は大きな課題。ロボットの可能性を感じた」と期待を示した。
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