[おまかせ菜園フクダ流]トウミョウ 追肥で長期間栽培を
来年用は10月中旬にポットに種をまき、11月上旬には畑に植えてすくすく育っています。今年は大トンネル内での栽培でしたが、つるが伸びた後、片側からの収穫だったので、反対側が収穫しづらく、収穫は両側からできた方が良いと考え、今年は露地の畝に植えました。幅70センチの畝に9515マルチを張って、その2列目の穴に1列ポット育苗した苗を15センチ間隔で植えました。同じ畝の空いた部分にはニンジンやタアサイなども混植しています。霜よけのためポリトンネルを掛けています。3月ごろ伸び始めたら支柱を立てる予定です。
まだたくさんの種が余っています。どう利用するかと煮豆にもしてみましたが、いまいちでした。発芽も良かったので、そこで思いついたのがトウミョウでした。育苗室には、タマネギ苗を抜き取って植えた後の土の入った育苗箱があります。そのまま利用してトウミョウ栽培をします。
露地よりは加温され生育環境も良いので、かい割れダイコンの要領で実エンドウの種をいっぱいまきます。1センチほど覆土します。スプラウト感覚で芽が出てきたものを収穫しますが、草丈が20センチ前後になったら地際から数センチ残して、はさみで切って収穫します。根元を残しておけばまた芽が復活して何度も取れるからです。収穫ごとに追肥をすれば長い間再生栽培ができます。これから冬の間も加温条件下で栽培し、収穫が続けば、貴重な緑黄色野菜になります。
トウミョウは今では水耕栽培のものが出回り、容易に手に入る野菜になりましたが、もともとは中国料理の高級食材だったようです。ネットで調べてみればトウミョウは栄養豊富で、ベータカロテンが100グラム当たり4700マイクログラムとホウレンソウよりも多く、ビタミンEやビタミンK、葉酸、ビタミンCが一般的な緑色葉物野菜であるホウレンソウ、小松菜、シュンギク、ニラなどの含有量を上回っているのです。
食べ方は炒め物、電子レンジでおひたし、油揚げとの煮びたしなどもいいですね。鮮やかな緑色はみそ汁の具にも重宝です。ほのかな香りと甘味もあり、シャキシャキとした食感が楽しめます。(東京農業大学アカデミー講師・福田俊)
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