父「福之姫」枝肉も好評
Q そもそも種雄牛って何だろう?
A 子牛生産のために精子を供給する雄牛のことを指します。肉用牛では、複数の候補牛から、枝肉の成績が高い子牛を生産できるかどうかなどを評価し、選びます。全国に種雄牛の精液を販売する同事業団の場合、候補牛を毎年30頭確保し4年かけて選抜しますが、最終的に種雄牛になるのは1割程度です。
Q 「福勝鶴」はなぜ注目されているの?
A ゲノミック育種価による評価が高く、“スーパー種雄牛”とされた「福之姫」を父に持つという点が大きいです。「福之姫」は産子が増体や枝肉成績が非常に良く、精液は全国を席巻しましたが、今年6月に急逝。産地には動揺も広がりました。こうした中で登場した「福勝鶴」について、同事業団は「高いレベルで欠点のない牛。ポスト『福之姫』の最有力候補だ」と期待を示します。

Q 具体的にはどんな牛なのかな?
A 農家が実際に育てた産子の枝肉を評価する現場後代検定では、脂肪交雑基準(BMS)ナンバーが平均で10・2と、同事業団の中で歴代最高です。遺伝子情報から評価するゲノミック育種価でも枝肉重量とロース芯面積、バラの厚さ、歩留まり基準値などが1位で、これら全形質で父「福之姫」を上回ります。皮下脂肪厚が厚めだった「福之姫」の欠点も改良されました。
Q もう精液は出回っているの?
A 同事業団は10月から精液を販売する予定です。「福之姫」の精液は当初から供給が需要に追い付かない状況が続き、販売に制限もかかりました。
「福勝鶴」も種雄牛の候補時の精液を使って生まれた雌子牛が、群馬県内の家畜市場で最高値を更新するなどしており、精液の引き合いは、非常に高まることが想定されます。
その他の動画あり[「まいちゃん」のニュース教えて!]はこちらから→
