北海道東部の酪農地帯・釧路地域で乳牛を襲っていたヒグマ「OSO(オソ)18」が、駆除後にジビエ(野生鳥獣の肉)として出荷されていたことが23日、分かった。道内で精肉に加工後、東京都内の飲食店や、インターネットで精肉を販売する道内の業者に出荷。飲食店では既に提供され、食べられていた。
精肉加工したのは、エゾジカなどの肉を加工・販売する馬木葉(北海道白糠町)。OSO18は駆除された7月30日、仕留めたハンターによって持ち込まれた。体重は内臓を抜いた状態で304キロで、ヒグマの中でも大きい部類だという。8月21日にハンターから連絡があり、OSO18だったことを知った。
同社の松野穣代表は「体が大きく、『もしかして』と従業員と話していた。本当にそうだったとは」と驚く。OSO18は、臀部(でんぶ)に傷跡があることが知られていた。加工処理時に、この熊の臀部にも、うっすらと傷跡があるのを見つけ、気になっていたという。
同社から肉を仕入れた都内の飲食店の交流サイト(SNS)によると、同店では先週から炭火焼きにして提供していた。OSO18だったことも報告。多くの問い合わせが寄せられている。