[注目あぐりデータ]種雄牛のゲノミック育種価 上位に「福之姫」の産子
藤良系は肉量が多くロース芯面積が広いのが特徴。8頭のうち「福勝鶴」や「福之鶴」「千寿剣(せんじゅけん)」など5頭が、昨年急死した「福之姫」の産子だ。“スーパー種雄牛”とされた「福之姫」は、産子の増体や枝肉成績に非常に優れ、精液は全国を席巻した。
「福勝鶴」は現場後代検定でBMSナンバーが平均で10・2と、同事業団の中で歴代最高。「福之鶴」も、ゲノミック育種価でBMSナンバーなどが1位を記録した。同事業団は2月に新たに種雄牛として選抜した「千寿剣」も、これらの牛と「能力は全く遜色ない」とする。
20頭のうち6頭は気高系で5頭は田尻系。茂金系では「茂弘百合」が含まれる。
一部系統に人気が集中すると遺伝的多様性が損なわれるリスクがある。赤身肉の人気の高まりなど消費面の変化に対応するためにも多様な系統の維持が重要になる。