イチゴ4割高推移 Xマスまで不足見通し
イチゴの28日の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は、平年(過去5年平均)比39%高の1キロ2506円だった。猛暑で育苗期の花芽分化や定植開始が遅れたことで数量がまとまらず、この時期としては出回りが少ない。主産地の栃木県のJAによると、前年に比べて定植の開始が1週間~10日遅れたことで「11月中下旬は、前年比で3、4割減の出荷量となっている」という。今後、クリスマスに向けてケーキなど業務用の引き合いが強まり、12月20日前後に取引のピークを迎えるが、「このままの出荷ペースでは需要期も少ない出回りが懸念される」(同卸)。
栃木県内で「とちおとめ」から新品種「とちあいか」への作付け転換が進んだことも影響しそうだ。「とちあいか」に比べて業務ニーズが高い小玉サイズが出やすい「とちおとめ」の出回りが減ることで、「業務向けの取引は例年よりも高値となる」(同卸)見通し。