農業景況やや改善も低調続く コスト高で畜酪苦境 23年実績
景況DIは、農業経営が「良くなった」とする回答から「悪くなった」を差し引いた指数。23年の景況DIを品目別に見ると、特に畜産・酪農が厳しく、北海道酪農がマイナス56・8、都府県酪農がマイナス45・7。肉用牛はマイナス52・1だった。稲作も北海道がマイナス49・3と厳しさを反映した。
最大の原因が生産コストの高止まりだ。負担感を示す生産コストDIは、マイナス84・6で、過去最低だった前年からの改善は3・7ポイントにとどまる。全ての品目でマイナス75以下を記録し、コスト増の深刻さを示している。資金繰りDIは10・8ポイント改善し、マイナス26・4。
24年の景況DIの見通しはマイナス6・5で、マイナス値は縮小する見込みだ。
景況調査は、スーパーL資金と農業改良資金の融資先の担い手農家を対象に実施している。今回は1月に調査し、6947件(回収率31・2%)の回答を得た。