![](/media/2024/02/22/l/20240222_u3wg8vgwznndd3m0aeld.jpg)
13歳の娘と町の銭湯でくつろいでいたら、揺れで露天風呂のお湯に大波が立った。家族の無事を確認したが、自宅は米倉庫がのしかかって今にも崩れそう。近くに住む夫の父母宅に身を寄せている。
和菓子製造業「むらのもちや」を14年営んできた。工場は幸い、屋根や内壁の一部が崩れる被害にとどまった。でも、和菓子製造に欠かせない水道が戻ってこない。厳しい寒さの中でつるして作る、かきもちの製造時期も過ぎてしまった。
原材料のもち米や小豆は奥能登産にこだわっている。水が使えるようになれば、すぐにでも製造再開したい。ただ、約30人のもち米農家と連絡がつながらず、心配だ。
「むらのもちや」には、スタッフが10人いる。今は4人で、昨年の冬に作ったかきもちを焼くなどして出荷を続けている。残り6人の中には自宅が崩れて避難したままの人もいる。
大福やかきもちは、能登育ちにとって祖母の味。また全員で作れる日は来るのだろうか。
![](/images/2023/10/10/20231010_bsgk6br2hnc8rww4ysnj.png)