2月和子牛、2カ月ぶり上げる マルキンで導入回復 全農
前年比は8・7%(5万4714円)安となり、下げ幅が4カ月連続で縮小した。依然として50万円台と低水準にあるが、前月比では全国的に上げる動きが目立った。
兵庫県の淡路家畜市場は前月比9・4%高と上げ、1頭平均価格が全国で唯一90万円を超えた。新型コロナウイルスの制限解除で「インバウンド(訪日外国人)需要向けに引き合いが強い」(市場関係者)。
九州でも回復傾向が見られる。宮崎県ではせりのあった4市場全てで前月を上回った。都城家畜市場は前月比13・8%増の58万円台と大きく上げた。取扱頭数が西日本最大の鹿児島県の曽於中央家畜市場は同4・2%(2万3565円)高、肝属中央家畜市場は同8・4%(4万5394円)高となった。産地の関係者は「飼料高で厳しい経営環境が続くが牛マルキンの発動もあり、肥育農家が一定に収入を確保できた」と話す。
肥育農家の収入源となる2月の枝肉の販売価格は、建値となる東京食肉市場の加重平均価格(A5・去勢)は前月比0・8%安の1キロ2603円と前月並み。
東日本の市場関係者は「3月は例年、翌年末に向けた子牛の導入が本格化するため、引き合いが強くなる」とみる。