![地域発 未来へ](/media/2023/04/02/l/20230402_sch3orq1h18fjcjxpeqr.jpg)
鮮やかな紅色で、収穫時にはゴボウのように長さ60センチ余り、長いもので1メートルに成長するのが特徴だ。同地区は先人が深くまで耕し、石のない黒ボク土壌で水はけが良いので栽培に適しているという。
![児童と「村山ニンジン」を収穫する運営委員(左)(静岡県富士宮市で=2022年撮影)](/media/2023/08/19/l/20230819_xxwlf4qgjf4f4if8uphk.jpg)
そうした現状を打開しようと2012年、同支店と支店運営委員会が「村山ニンジン復活プロジェクト」を立ち上げた。毎年7月の種まきから管理し、12月に収穫。同支店の年金感謝デーや同JAファーマーズマーケット「う宮~な」で販売する。20年からは地元小学校の学習活動に合わせて栽培・収穫する他、児童が考案したロゴマークをシールにして商品に貼ってPRするなど、認知度向上に励む。
こうした活動により、地区内の栽培農家数は徐々に回復。現在は7戸が「村山ニンジン」を栽培する。
22年には、農家所得向上を目指し、同市内の2事業者の協力で、「村山ニンジン」を使ったサンドイッチやソーセージといった商品を開発。地域密着型のコンビニエンスストアや「う宮~な」で販売し、好評を得た。
同支店の齊藤佳行支店長は「さまざまな取り組みで認知度は向上した。少しでも栽培農家が増え、地域に広がればブランドを継承できる。今後は商品の継続販売や地元小学校の敷地内での栽培を提案し、地域一体で後世に残したい」と意気込む。