まずはサツマイモ! 石焼きのつぼみたいな機械を買ってきて、石を入れて熱して90分くらいかけて作っています。最近、違う機械も手に入れたので、家には二つも焼き芋の機械があるんです。焼き方や時間を試行錯誤しているところです。
今のお気に入りの品種は「五郎島金時」と「なると金時」です。最初はしっとり系の「シルクスイート」が好きでよく食べていました。でも一度、ねっとり系にいったんです。その後でほくほく系がいいんじゃないかと思い、今は「五郎島金時」「なると金時」を食べています。
でも食べ方にもよるんです。焼き芋ならこの品種、大学芋で食べるのならこの品種、干し芋ならこの品種がいいとか。
私がサツマイモを好きなんだと自覚したのは、18歳で上京してからです。おやつに干し芋を食べたんです。それまではずっと渋い食べ物だなあと思って食べなかったんですけど、実際に食べたらものすごくおいしくて。はまってしまって、おやつは干し芋ばかり食べています。
その後で調べてみたら、焼き芋専門店があることを知り、行ってみてびっくり。極めているお店は違います。味わったことのないおいしさでした。そういうことを繰り返していくうちに、サツマイモへの愛がどんどん増してきました。
二つ目も渋くて、梅干しです。子どもの頃からずっと好き。
年末年始に屋台が出た時に、祖母が好きなものを買いなさいと千円札をくれたんです。それで私は子どもながらに乾物の屋台に行って、900円くらいする干し梅を買いました。
母方の祖父は、和歌山で梅を作っていたんです。小学生の時に遊びに行って、取るのを手伝ったり、一緒に梅干しやしそジュースを作ったりしました。祖父から梅干しをもらって家に帰り、梅ジュースを寝かせていました。
子どもの頃から身近にあったので、梅干しのことを好きになったんだと思います。年によって色や味が全然違うのも、面白いです。
今でも冷蔵庫の中には、絶対梅干しが入っています。ご飯の時に食べますし、ちょっと口が寂しい時とかミネラルや塩分が欲しくなった時に食べます。夏はありがたいです。
三つ目は、大阪・南河内出身の私にとってのソウルフード、かすうどん(牛の腸を脂分が抜けるまでじっくりと低温で揚げてカリカリになった「油かす」が入るうどん)です。
高校の頃に、かすうどん屋さんでアルバイトをしていたんです。シンプルに時給が高かったからという理由でその店を選んだんですけど、働いてみると、そこのかすうどんがすごくおいしくて。まかないでいつも作ってもらうくらい大好きになっちゃいました。
当時は部活(ダンス部)をしていたので、まかないでは「おなかすいてるやろ」と2玉に全トッピングをのせて出してもらったりしました。
そのお店はトッピングの種類が多いんです。天ぷら、牛すじ、ワカメ、昆布、はりはり(水菜)、梅、豚しゃぶ、カレー……卵はとじと生卵。それを全部のせたのを、一人で食べたんです。
今考えると恐ろしいくらいのカロリー摂取量ですけど、部活で動いていたから、太るということはなかったんです。高校時代は1日5食くらいの生活でした。
上京してから、当時のアルバイト先のオーナーさんが送ってくださるので、いつもかすうどんは冷凍庫に入っていますし、油かすだけの塊も送ってくださるんです。それを切って、かすうどんに油かすをトッピングして食べたりしています。
いはら・りっか 1999年、大阪府生まれ。大阪府立登美丘高校在学中に出場した日本高校ダンス部選手権での「バブリーダンス」で注目を集める。2018年、ドラマ「チア☆ダン」でデビュー。翌年「明治東亰恋伽」連続ドラマと映画双方で主演。NHK連続テレビ小説「ブギウギ」、10月17日放送開始のドラマ「マイ・セカンド・アオハル」(TBS)に出演。主演映画「リゾートバイト」が20日公開。