栗皮むき達人増やそう スイーツ人気で養成講座 茨城・笠間市
「笠間の栗むき手マイスター養成講座」で、市が昨年度から開講している。栗が出回る前の7月と出荷終盤の10月に開き、昨年は40人、今年は延べ150人が参加した。参加者には、むき手を募集する事業者を紹介。講師は栗生産者が2011年に結成したKKT6(かさまの栗つたえ隊)のメンバーらが務める。
講座を始めたのは菓子店や飲食店から、スイーツに使うむき栗の引き合いが強まっているからだ。栗の皮をむく技術を持つ人材が不足し、むき手を探している事業所は少なくない。
市やJA常陸などが設立した加工場「笠間栗ファクトリー」では、受講生3人をむき手として雇用した。担当者は「基礎技術がしっかりしているので安心して採用できる」と話す。雇用された一人の石崎真千子さん(69)は「正しいむき方を身に付け、それを生かして働くことができる。やりがいがある」と笑顔を見せる。
市は「皮をむく技術を普及させ、日本一の栗産地の価値を高めたい」(栗ブランド戦略室)と意気込む。