超音波で揺らし LEDで誘って吸う 対タバココナジラミ自走ロボ 静岡県農研など実用化めざす
タバココナジラミは、成虫や幼虫が野菜や花き類を吸汁し、成長を阻害する。化学農薬への抵抗性も発達しやすく、化学農薬以外の防除法の確立が課題になっている。
同研究所は、化学農薬の低減や省力化に向け、農研機構や、先端技術を扱うピクシーダストテクノロジーズと共同で今回の駆除機の開発を進めている。
電動で、バッテリーを搭載している。トマトの株に超音波を当てながら、畝に沿って自走する。超音波による葉の振動で飛び立ったタバココナジラミは、緑色のLEDライトで吸い込み口に誘引され、吸引される。吸引中の風圧でねじれて死ぬ。この技術で特許も出願している。試験では、1株当たり10秒間LEDライトを当てた。
同研究所は、この駆除機だけでは防除効果は不十分だとして、将来的には、天敵・タバコカスミカメなどと組み合わせて使うことを想定する。天敵はLEDライトに反応せず、吸引されることもないという。今後、さらに防除効果のデータを集めるなどして、実用化を目指す。