[みどりGX]温室ガス削減技術を海外へ 支援とセットで企業後押し 農水省
政策パッケージは、「MIDORI∞INFINITY(ミドリインフィニティー)」と題し、海外での利用拡大が期待できる技術と、海外展開の支援策を柱に据える。関係企業の意見も踏まえて具体化し、5月にもまとめる。
技術では、同省が新たな「地球温暖化対策計画」に盛り込んだ温室効果ガス排出削減技術のうち、間断かんがいやバイオ炭、牛のげっぷ由来のメタンを削減する飼料添加物など海外展開が可能なものを選ぶ。温室効果ガス排出削減・吸収量の算定手法や、「見える化」の仕組みなども含む。
海外展開の支援策は、国内外で利用できるものを幅広くまとめる。同省の「スタートアップ総合支援プログラム」をはじめ、各省庁や関係機関が展開する補助事業や投融資の枠組みを列挙する。「日ASEANみどり協力プラン」など政府が進める国際協力枠組みも盛り込む。
政策パッケージは、11月にブラジルで開かれる国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)などで発信する方針。日本企業の海外市場拡大や、海外からの脱炭素投資の呼び込みにつなげる狙いもある。
同省によると、世界で気候変動対策として措置される資金のうち農業分野に向けられるのは4・3%にとどまる。農業分野への資金の呼び込みが課題となっている。
(國本直希)