管理する白米千枚田愛耕会は今年から農薬を使わず、有機肥料での米作りに挑戦する。伝統的農法継承と千枚田の価値向上が狙い。一方、毎日活動する会員は能登半島地震前の半分の5、6人。広報を務める堂下真紀子さん(41)は「復旧が進んで全面での作付けが可能になっても、耕作者が少なくて全面に田植えできない」と話す。
今年作付けする250枚は、全体の4分の1相当。奈良市から来た小学2年生の古川晶さん(7)は「全然水が入っていない田んぼがあった」と話した。
同会は震災震後の24年は120枚を修復して栽培。収穫後の9月、豪雨災害が発生した。あぜが大きく壊れるなど地震を上回る被害が出た。同会や全国のボランティアが用水路を改めて直し、田を修復してきた。
(鴻田寛之)


