大豆ミートJAS制定へ 動物性不使用が要件 農水省
同省は同日に開いた日本農林規格調査会に規格案を示し、了承された。事務手続きを経て今後1、2カ月程度で正式に制定される。
大豆ミートなど植物性由来の原料からつくる代替肉の市場は拡大傾向で、一部では国産大豆にこだわった商品開発も進む。同省は、消費者の食料問題への関心や健康意識の高まりなどを背景に、今後も拡大を見込む。一方、大豆ミートをうたう既存製品には、食肉を含むものも存在する。こうした中でJAS規格を定め、消費者の選択を後押しする。
規格案では、「大豆ミート食品」の要件として、動物性原材料を一切使用しないことを定めた他、大豆タンパク質の含有率を10%以上とすることなども要件とした。一方、卵や乳、動物性由来の調味料に限り使用を認める「調整大豆ミート食品」の規格案も示した。大豆タンパク質の含有率は1%以上とした。メンチカツのように加工する際に、つなぎに卵を使うといった商品を想定する。
大豆ミート食品、調整大豆ミート食品共通の要件として、肉のような特徴を持つように加工することも盛り込んだ。具体的には、粒感や繊維感を表すことや、ミンチ状やスライス状に加工することなどを挙げた。
要件を満たし第三者機関に認められると、JASマークを商品の包装に表示できる。その際、包装の見やすい場所に「大豆ミート食品」または「大豆肉様食品」と記載することに加え、「肉不使用」など食肉を使っていないことを伝える文言も記載が必要とした。