園主によると、過去にも子どもの無断侵入はあり、事故やけがの恐れもあるため、見つけると保護者を注意していた。今回は投稿の数日後、ある保育園が名乗り出て謝罪。田畑は私有地との認識が薄く、中に入ってしまったと説明があった。
この園に対し、事前に連絡があれば、見学や中で遊ぶのも可能だと伝えたという園主。「勝手に入ってはいけない場所だと、大人がちゃんと教えてほしい」と話す。
農水省は防疫の観点からも注意を促す。「土壌にいる病害虫は人の移動を通して広がる可能性がある」(植物防疫課)。ジャガイモシストセンチュウやサツマイモ基腐病なども、靴や衣服に付着し、人を介して広がった可能性があるとする。
それでも侵入が繰り返される場合はどうするか。刑事事件に詳しいプロスペクト法律事務所(千葉市)の坂口靖弁護士は「警察への通報も一つの手」と助言する。正当な理由なしに他人の田畑に入ることは軽犯罪法違反で、1日以上30日未満の拘留、または1000円以上1万円未満の科料を科すと定められている。
実際に刑罰を科されることは少ないが、「警察が対処することで抑止力が高まる」(坂口弁護士)。侵入を確認したらすぐに通報すると、対応してもらいやすいという。110番への通報に抵抗があれば、近隣の交番や警察署に連絡する。無断侵入に困っていることが警察に伝われば、定期的に巡回してくれる場合もあるという。
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