水管破裂、修復遅れで田植え断念 大分市160ha 土地改良区、農家へ補償
昭和井路は、昨年9月に市内駐車場の地下を通っていた直径1メートル20センチの水管が破裂。約160メートル分の復旧工事を今月末までの工期で進めていた。
しかし、新設の鋳鉄管と既設管を接続する特注部品の製造が遅れ、7月下旬まで工期がずれ込むことが4月末に判明。今月中旬に、組合員農家らへ初めて詳細が伝えられた。
地域では毎年6月に田植えをする。部分的にはため池や仮設ポンプで水を引けるが、大部分の水田での水稲作付けは不可能となった。同土地改良区が所得分などを補償することが決まっている。「組合員約760人に対する補償範囲や額は、JAなど関係機関も交えて具体化していく」(県農村基盤整備課)。
同水路は1958年に完成し、大野川から取水する。水管は老朽化により破裂したとみられる。県は「直径30、40センチクラスの破裂はあるが、これほど大きいものは例がない」と話す。