梨「幸水」相場2割高 盆需要に対し品薄感
9日の「幸水」の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は、平年(過去5年平均)比24%高の1キロ584円だった。
24年産は、極端な前進出荷となった前年に比べると各産地の増量ペースが鈍く、品薄感から堅調な相場で推移。7月下旬の7卸取引量は平年比4割減だった。8月に入って平年並みに回復してきたが、盆向け取引ピークの9日は、主力の茨城産の入荷が減少局面に入って不足感が強まり、前日からも8円上げた。
JA全農いばらきによると今年産は、「猛暑による過熟を懸念し前倒しで収穫をしたことで、需要最盛期前の出荷ピークとなった。小玉傾向で、当初の計画より箱数も少ない」という。
需要は根強い。関東の大手スーパーは、品薄な中でも「梨は8月盆の必須品目であるため、盆入り前の12日に向けて売り場を広げる」と話す。