赤信号は害虫も共通? 好ましくない色と認識か 京都府や東大など実証
赤色防虫ネットは既に商品化されている。ビニールハウスの側面に張ったり、トンネルを覆ったりして害虫の侵入を防ぐ。
研究グループは、ネットを織っている縦糸と横糸を赤、黒、白の3種類を組み合わせて効果を比較。ネットでネギを覆い、害虫・ネギアザミウマの侵入率を調べた。赤糸を含むネット(縦糸と横糸の色の組み合わせが赤赤、赤白、赤黒)はいずれも効果が高く、白糸だけのネットより侵入率を最大で14分の1に抑えられた。虫の体長より大きい目合いのネットでも、赤糸を使う効果はあった。
計5種類の色の組み合わせのネットを、二者択一でどちらを害虫が選ぶかを試験したところ、白や黒のネットを選ぶ傾向が見られた。京都府農林水産技術センターの徳丸晋主任研究員は「赤色を不都合な色として認識している可能性がある」とする。
研究成果は国際学術誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。