オンライン卸売市場「みらいマルシェ」を運営する、みらいマルシェ株式会社(所在地:東京都千代田区∕代表取締役 井口 大輔、以下「当社」)は、2025年5月13日(火)より、みらいマルシェを利用するスーパーマーケット・鮮⿂小売店向けに、鮮⿂セット定期配送サービスの提供を開始いたします。

水揚げ予測が困難に。マーケット心理が変化し、幅広い⿂種の取引ニーズが表面化
昨今、これまで安定して獲れていた特定の⿂種の水揚げ量が急減したり、従来とは異なる地域で多く水揚げされたりと、供給状況が不安定になり、先を見通しづらくなっているという情報を多く見聞きします。
「みらいマルシェ」の利用ユーザーからも、同様の状況に関する報告が多く寄せられており、それに伴い従来とは異なる取引ニーズが声として上がっています。
こうした声を受け、オンライン卸売市場「みらいマルシェ」の取引データを分析したところ、出品⿂種・注文⿂種の数は年々増加しており、さらに、出品された⿂種の中で実際に注文に至った割合も、増加傾向にあることが読み取れました。
特に、この注文割合の増加については、予測が難しい水揚げ環境の中で、本来は取り扱い効率が悪いため敬遠されてきた少量・多品種の取引をあえて取り入れ、取引の安定性を高めようというニーズが、顕在化した結果であると、当社では見ています。

「みらいマルシェ」の取扱⿂種の6ヶ月移動平均の推移と、そのトレンド。より多くの⿂種が出品されるようになる中、それ以上に注文される⿂種の比率が増える傾向にある。
鮮⿂セットの定期配送により、取引の安定性向上に寄与
こうしたニーズの変化をふまえ、当社は、買い手・売り手の双方の安定した取引に貢献することを目的として、「鮮⿂セット定期配送サービス」を開始いたしました。
本サービスでは、スーパー・小売店の要望(⿂種数、サイズ感、価格帯、配送頻度など)を事前にヒアリングし、それらに応じた最適な産地事業者とのマッチングを行います。産地側は一定の裁量のもと、送り先ごとに内容を調整した鮮⿂セットを出荷します。
これにより、売り手側は最小限の手間で産地直送カテゴリを拡充でき、売り場の多様化や訴求
力向上につなげることが可能となります。
また、天候不良等により一部の地域で出荷が困難な場合にも、他エリアの出荷可能な産地事業者を当社が調整・手配することで、安定した供給体制を維持します。
加えて、出荷当日(納品前日)には、オンライン卸売市場「みらいマルシェ」のアプリを通じて商品内容を通知。これにより、POS登録などの事前の販売準備が必要な際も円滑に進めることができます。

サービスの流れと、オンライン卸売市場「みらいマルシェ」の画面イメージ
試験運用の成果を受け、正式サービス化
サービス開始に先立ち、2024年10月から12月にかけては、コンセプトの検証を目的に、産地事業者とスーパー・小売店との間で試験運用を実施しました。出荷を重ねるごとに要望に対するアレンジの精度が向上し、継続的な取引に十分な価値があることを確認できました。
続く2025年1月から3月には、産地事業者8社とスーパー・小売店4社による多対多の取引を試行し、より実践的な運用面の検証を行いました。天候不良による⽋品時のオペレーションや、特定の産地事業者に負荷が集中するリスクを懸念していましたが、双方の期待値調整や運用改善を積み重ねることで、大きなトラブルなく、満足度の高い取引を継続することができました。
この期間中には、累計約600箱の出荷を実現。こうした成果を受けて、さらなる拡大も見込めると判断し、正式なサービスとして定型化するに至りました。

試験運用期間に実際に出荷された鮮⿂セットの例
関係者コメント
株式会社東急ストア 水産バイヤー 甲斐和貴 様
当社では、鮮度と品質にこだわり、消費者の多様なニーズに応えるため、定番品だけでなく様々な魚種を丸魚の状態から提供するために試行錯誤してきました。ですが特にここ数年は水揚げが安定しないため、直接産地とネットワークを組んで良い商品を揃えていくことを模索していますが、運用負荷が高く、消化不良に終わることも少なくありませんでした。
鮮魚セットの取り組みは、程よい距離感で産地とつながり、その時々の「美味しいとこ取り」で送られてくるため、小さな負荷で最大限良い魚を仕入れられていると感じます。最初から要望にぴったり合っていたわけではありませんが、2~3回のフィードバックを通じて徐々に合うようになり、取り組み先の産地の数も増やしていくことができました。
今回の取り組みをきっかけとして、新しい産地や新しい魚種との距離が近づいた感覚があり、今後産地とさらにつながりを深めながら、売り場の可能性を広げていきたいと思います。
有限会社勝部商店 代表 勝部圭一 様
年々漁獲量が減っていたり、船の数が減ってきたりしていることを考えると、単一⿂種を中央市場に出荷して、量を積み上げていくような取引に以前から行き詰まりを感じていました。
そんな背景から「みらいマルシェ」で鮮⿂セットを出品するようになり、徐々に売れるようになってきたところに、定期配送の話をいただきました。
定期配送の場合、関係性が深まってくると「組み合わせはおまかせで」と言っていただけるので、こちらとしてもとても助かります。おまかせいただけると、金額に合わせて高級⿂や、バリエーションとして加えたい⿂などのアレンジも組み合わせしやすくなります。
スーパーでも取り扱いやすいレンコダイやカサゴなどを中心に、ちょっと高くてもぜひオススメしたいキジハタを1尾入れるなどすれば、高いお⿂も取り扱えて両者にとってより良い取引につながります。
取引先のことをよく理解する必要もあり、決して楽とは言えませんが、「そのとき一番お客様に合うもの」を試行錯誤することを通じて、お客様のためになっているかどうかを実感しながら仕事できるため、これまでにない新しい楽しみと充実を感じています。
今後の展望 - さらなる拡大と、販売促進支援、そして環境にやさしい流通づくりへ
今後は、出荷可能な産地の拡大を図るとともに、サポート体制の整備を進め、より多様なニーズに応えられる体制の構築を目指します。
さらに、食べ方の提案やフェアの企画、販促支援ツールの提供などを通じて、これまで流通機会の限られていた⿂種でも積極的な取り扱いを後押ししていきます。特に、当社が2025年3月より提供を開始した「店頭販促支援キット」との連動性を高め、POPやのぼりを活用することで、小売の現場負担を軽減しながら魅力的な売場づくりを支援できると考えています。
また、資源保護の観点からも流通のあり方を見つめ直し、需給のミスマッチによる無理な出荷を回避するほか、訳あり商品や低利用⿂の活用等を通じて、環境にやさしい水産流通の実現を目指します。
安定しない水揚げ環境の中でも、持続可能な水産物流通のかたちを築けるよう、今後も進化を続けてまいります。
鮮⿂セット定期配送サービスの概要
概要:要件に合わせて、当社が鮮⿂セットの定期配送をアレンジする
利用対象:オンライン卸売市場「みらいマルシェ」の利用ユーザー(スーパー・鮮⿂小売店)
※飲食店、個人の方へのご提供はお断りさせていただいております。
利用料金:オンライン卸売市場「みらいマルシェ」の利用に準じる(商品代・配送費・取引手数料等)ものとし、当サービス固有の手数料等は発生しない
申込方法:下記よりお問い合わせください
contact@miraimarche.com(担当:土屋)
または、「みらいマルシェ」アプリ内からサポートセンター宛にご連絡ください。
オンライン卸売市場「みらいマルシェ」について
オンライン卸売市場「みらいマルシェ」は、産地とスーパーマーケットが毎日の相場性の高い取引をスマホアプリを通じて行うことができるプラットフォームです。累計取引金額は85億円(2025年2月時点)を超え、現在は年間20億円規模の生鮮品が流通し、全国33都府県の産地やスーパーマーケットが利用しています。
導入に関するご相談やお問い合わせは、下記よりお気軽にご連絡ください。
https://about.miraimarche.com/contact/account
みらいマルシェ株式会社について
2016年にRELATIONS株式会社の社内ベンチャー「みらいマルシェ」として事業開発を開始し、2017年3月にスマホアプリ「みらいマルシェ」をローンチ、2018年に株式会社化してみらいマルシェ株式会社を設立。「オンライン卸売市場」のパイオニアとして、「毎日の食」をより豊かにするインフラづくりを進めるとともに、地域経済の活性化やフードロス削減など多面的な価値創出を目指しています。
会社概要
会社名:みらいマルシェ株式会社
本社住所:〒101-0052 東京都千代田区神田小川町2丁目4番14号 フィールドクレストビル8階
代表者 : 代表取締役 井口 大輔
設立:2018年11月
URL:https://about.miraimarche.com
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