酪農戸数5・3%減 飼料高で減少幅大きく 23年畜産統計
同統計は毎年7月に公表する。各地で経営環境が悪化した酪農家の離農が相次ぎ、中央酪農会議の調べでは、指定生乳生産者団体に出荷する酪農家の戸数が22年12月に前年同月比で6・5%減少したといった結果も明らかになっている。こうした情勢の中、同省として把握した調査結果が例年以上に注目されていた。
全国の酪農家の戸数は例年、農家の高齢化や後継者不足で前年比3、4%のペースで減少が続いており、22年は同3・6%減だった。23年は減少率が1・7ポイント拡大した形で、厳しい経営環境が改めて浮き彫りになった。
地域別では、北海道が同180戸(3・2%)減の5380戸。一方、都府県は同500戸(6・5%)減の7240戸だった。農地が限られ購入する飼料への依存度が高い都府県は、減少率が特に大きくなった。
全国の飼養頭数は農家が需給改善へ生産抑制を進めたことから、同1万5000頭の減少となった。地域別に見ると、北海道が同3400頭(0・4%)減の84万2700頭、都府県が同1万2100頭(2・3%)減の51万3000頭となった。
農家1戸当たりの飼養頭数では同4・5頭(4・4%)増の107・6頭となり、経営の大規模化が進んでいる。