7号は15日午前5時ごろ、和歌山県串本町潮岬から上陸した。同県を縦断して大阪湾を通過、同日午後1時ごろ兵庫県明石市に再上陸した。同6時現在、中心気圧990ヘクトパスカル、中心付近の最大風速25メートル、瞬間最大風速35メートルで、15メートルの強風域は半径280キロ。気象庁は同日、鳥取県に大雨特別警報を発令した。
愛知県警などによると、南知多町では海岸に来ていたブラジル国籍の51歳男性が溺れて死亡、茨城県大洗町ではサーフィンをしていた50歳男性が浮いているのが見つかり、病院で死亡が確認された。和歌山市消防局によると、暴風で倒れた壁の下敷きになった60代男性が意識不明の重体となるなど、和歌山県内で少なくとも5人が負傷した。
農業被害も複数確認された。三重県紀宝町では町を流れる相野谷川の2カ所で15日午前8時半ごろ、越水が起きた。気象庁の観測では当時、周辺で24時間雨量が200ミリを超えていた。JA伊勢によると、流域の水田に濁流が流れ込んだという。盆明けから稲刈りが本格化する予定で、影響が懸念される。
24時間雨量が237ミリと、8月としては最多となった京都府福知山市では、市道の2カ所で土砂崩れが発生。小原田地区と小谷地区の二つの集落が孤立した。市は計27世帯51人の無事を確認。JA京都にのくにによると、集落では野菜が栽培されているものの、復旧のめどが立っておらず、市は食材や水など生活必需品の補給を急ぐ。
7号は15日夜に日本海へ。16日正午までの24時間予想雨量は、東海、近畿、中国で最大250ミリ、北陸、関東甲信で同180ミリ、四国で同100ミリ。17日正午までの24時間は東海で同150ミリ。
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