市場内に「子ども食堂」 香川 食材提供で連携探る 兵庫 料理人結集、体験教室も
香川県の高松市中央卸売市場は、2020年の10月末から開始。コロナ禍での休止を経て、21年7月から再開した。社会福祉法人の洋々会が運営する。市場内の「うみまち商店街」で月1回開き、1食100円。8月20日は「から揚げ弁当」を50食用意し、同会が農福連携事業で栽培するミニトマトも食材として使った。
同会の森野誠統括部長は「子どもたちの憩いの場、悩み事を相談する場など、さまざまな役割を担う場所にしたい」と話す。取り組みは商店街の活性化にも一役買い、今後は食材提供で市場との連携も探る。
神戸市中央卸売市場は21年2月から子ども食堂を始めた。旅館や料理店の料理人らでつくる「全国天地(あまつち)の会」が主催。県特産の「神戸ビーフ」や淡路島産タマネギなどを提供し、食育にも力を入れる。
月2回の開催で、中学生以下は無料。毎回40人ほどが集まる。野菜や果実をカットする食彩細工の体験や、問屋にちりめんじゃこを提供してもらい、混ざったタコやイカの稚魚を取り除く体験も行っている。
同会で子ども食堂を担当する日本料理専門家の柏木直樹さん(56)は「食を中心とした子どもの居場所にしたい」と意気込む。