アリにもカフェイン効果アリ 独の大学 駆除の応用に期待
駆除にはベイト剤と呼ばれる毒入りの餌が使われることが多く、巣に持ち帰らせることで一網打尽にできるが、効率が悪い場合がある。研究チームはベイト剤に適量のカフェインを混ぜれば、より速く、多くのベイト剤が巣に運ばれる可能性があると考え、自然環境に近い条件で試しているという。
研究チームは、実験室で約140匹のアリを対象にA4判の紙を使って実験。紙の特定の場所に餌の砂糖水を垂らし、一度到達して巣に帰ってから、再び同じ場所にたどり着くまでの経路と時間を3回、与えるカフェインの濃度を変えて調べた。アリが経路に残した自らのフェロモンを手掛かりにできないよう、紙は毎回交換した。
その結果、砂糖水に250ppmのカフェインを加えて与えた場合は到達時間が4割程度短く、歩く速さは変わらず、経路がより直線に近くなった。