今回入札で上場したのは、25産地銘柄の計12万8410トンで、15産地銘柄が全量落札した。北海道の主力銘柄や24年産で不足感が見られる府県産の銘柄を中心に落札が進んだ。
上場数量が多かった銘柄をみると、北海道「きたほなみ」が前年産比12・5%安の5万7516円、愛知「きぬあかり」が同18・3%安の5万7198円、福岡「シロガネコムギ」が同16・9%安の5万7479円、佐賀「シロガネコムギ」が同4・8%安の6万5180円となった。
播種前入札は国産小麦の3、4割を扱い、価格は相対取引などの指標となる。入札に用いる基準価格は、輸入小麦の政府売り渡し価格を踏まえて設定する。国際相場の一服に伴い、今回の入札の基準価格は前年産平均落札価格比で11・6%引き下げられている。
国産小麦のニーズは高く、政府も増産を掲げる。実需や製粉企業では、原料小麦の安定調達や付加価値向上へ、国産に切り替える動きも目立つ。国産相場に割安感が出ることで、需要のすそ野が広がる期待がある。
25年産の次回入札は26日を予定する。
