JAが特定技能雇用 周年で組合員の労働力支援 請負200件超 福岡・みなみ筑後
「あぐり支援室」として、労働力支援を行う部署を昨年10月に立ち上げた。組合員から連絡を受け、日程を調整。雇用する特定技能外国人が出向き、JAの指示の下で作業を行う。作業時間は柔軟に対応し、料金は作業内容などによる。これまでに管内で生産が盛んなナスやセロリの収穫や袋詰めなどの作業を請け負った。
雇用するのはインドネシア出身の4人で、日常的な日本語での会話ができる。昨年10月に面接を行い、今年3月に入国した。住居はJAが用意する。
10~3月は派遣会社から派遣を受けた2人の特定技能外国人が作業した。作業の人員が足りない場合には、JA全農のパートナー企業で農作業受託会社のアグリパスサポート(福岡市)から人手を融通してもらう。
広報誌や生産部会の集まりに出向いて周知を図り、3月までの利用件数は233件。体調不良となった高齢農家や規模が大きい農家などを支援してきた。「ある程度の期間、連続で来てほしい」という依頼が多いという。
今後、肥料の機械散布など請け負う作業を増やすことも想定する。シルバー人材や一般の求人での人材確保が難しくなっている中、「規模拡大する農家には、この仕組みで特定技能外国人の働きを“お試し”してもらい、直接雇用につなげてもらいたい」(あぐり支援室)とする。
(小林千哲)