同協会が中国の研究機関などのデータを基にまとめた。「紅ほっぺ」の面積は中国のイチゴ全体の面積の4分の1を占める規模だという。農水省によると、18年時点で日本国内の「シャインマスカット」の栽培面積は1625ヘクタール。イチゴの栽培面積は5200ヘクタールだった。
「シャインマスカット」は農研機構が開発し、06年に品種登録。「紅ほっぺ」は静岡県が開発し、02年に品種登録している。だが改正種苗法の施行前までは、外国人や農家以外への販売も含め、正規に購入した種苗の海外持ち出しは、品種登録した品種(登録品種)であっても一部の国を除き違法ではなかった。このため、日本の品種が海外に流出。同省は「現地で増殖が繰り返され、栽培面積が拡大した」(種苗室)とみる。
改正法では、海外流出を防ぐため、品種登録の出願時に、栽培地を国内や特定の都道府県に限定する条件を付けられるようになった。登録済みや出願中の品種も、同省に9月末までに届け出れば、海外への持ち出し制限を利用条件に追加できるようにしていた。条件に反して海外に持ち出した場合、個人で10年以下の懲役など罰則が科される。
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