JAあいち海部の早尾花卉組合では、豊富な木曽川の伏流水を利用して14人がカラーを生産。20アールで栽培する同組合長の渡辺勝さん(65)の施設内は、水深約20センチの水がたたえられ、小舟を使って収穫作業に励んでいた。
15度ほどの水温を保つ伏流水は、冬は夜間に、夏は昼間にかけ流して暖房や冷房の代わりになり、エネルギーコストを抑えた生産ができる。多年草で繰り返し収穫できるため、渡辺さんが就農した頃に植えた30年以上の「古株」も現役だ。
今年は昨夏の高温の影響で生育が遅れたが、3月の需要期に量が揃った。主力品種は陶器のようなツヤのある白色の「ウエディングマーチ」。渡辺さんは「ブーケでもメインになる存在感がある。大切な人に贈ってほしい」と薦める。
(染谷臨太郎)
