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◆おにぎり手軽さが◎
「ご飯は試合前の補食に最適。ただ、食べ過ぎればパフォーマンスが落ちる」。公認スポーツ栄養士の資格を持ち、ラグビーのリーグワンやサッカーJ1のチームなどの栄養サポートを担当してきたフードコネクション(東京都新宿区)の橋本玲子代表はそう指摘する。
橋本さんによると、競技を問わず、試合で最高のパフォーマンスを発揮するには試合前に補食を取って①試合で使うエネルギーを補給する②空腹で集中力が切れないようにする――ことが重要だ。補食には、体内で素早くエネルギーに変わる「糖質」の多い食材が望ましい。
糖質は穀類や芋、果物などに多く含まれるが橋本さんは白米を推す。「パンやパスタより脂質が少ないため消化されやすく、運動前に食べても胃腸に負担がかかりにくい」からだ。特におにぎりは携帯に便利で、片手で手軽に食べられ、食べる量も調整しやすい。
米は欧米の選手からも注目されており、試合前後に米料理を提供する海外チームが増えているという。一方で、橋本さんは「ご飯に限らず、何でも食べ過ぎると集中できなくなる」と注意を促す。血液が脳ではなく、消化に使われてしまうからだという。胃腸への負担も大きい。
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◆3、4時間前に取って
では、スポーツをする人の補食はいつ、どのくらい食べるといいのだろうか。
橋本さんは、食べてからエネルギーに変わるまでの時間を考慮し、試合の3、4時間前に、体重1キロ当たり糖質1~4グラムを目安に補給するよう指導する。サポートするチームの食事会場には、おにぎりやサンドイッチ、パスタなどに含まれる糖質の量を記した資料を掲示し、参考にしてもらう。
ただ、最適な量は、運動の強度や時間、個々の選手の食べられる量、体調などに応じて異なる。橋本さんは「自分に合った量や食べ方を身に付けている人がトップアスリート」と指摘。目安を参考に、練習試合などの際に試し、最適な量を見つけるのがいいという。
<メモ>令和の米騒動とは…
複数の夕刊紙や週刊誌などによると、中日は昨年8月、試合前の選手の食事会場から炊飯器を撤去。それまでは白米を好きなだけ食べられたが、おにぎりの提供に切り替えたという。「(一部の選手が)米の食べ過ぎで動きが鈍くなった」と考えた立浪和義監督の指示だと報じられた。
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