1004枚の田が連なる白米千枚田は、世界農業遺産に登録された「能登の里山里海」の象徴としても知られる。ただ今回の地震で、田面やあぜを問わず無数の亀裂が入るなど、多大な被害が出た。
愛耕会のメンバーも地震の影響で市外への二次避難を強いられ、地元を離れ、ばらばらになった。それでも「家族も家もなくなった。千枚田は失いたくない」「千枚田を復活させたい」との声が根強く出ている。
メンバーの思いを受け「どうすれば、みんなが愛する千枚田を守れるか」と愛耕会広報の白尾真紀子さん(40)が対応を模索。棚田修復の資金調達が課題となる中、着目したのがインターネット上で資金を募るCFだった。
「震災対応に追われる行政に頼ることもできず、わらにもすがる思いで始めた」と白尾さん。初の試みだけに、どこまで支援が集まるか見通しは立っていなかった。それでもCFを始めて15日目の20日、支援額は1000万円に達した。白尾さんは「千枚田のために気持ちを寄せてくださる方々に本当に感謝の気持ちでいっぱい」と話す。
CFは、サイト「READYFOR」で4月5日午後11時まで受け付けている。
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