スマートグラスを装着した人が圃場(ほじょう)で作業――未来を先取りしたようなアプリがリリースされているのをご存知でしょうか?
アプリの名称は「Agri-AR(アグリエーアール)」、農作業におけるシンプルな仕事の効率化を実現するためのサービスです。「安価、誰でも、どこでも使える」を掲げ、どんな農園でも役に立つ全12機能を備えたアプリを9900円/年から利用できます。
アプリはスマートフォン/スマートグラスの両方で利用でき、農業DX事業を手掛ける「株式会社Root」が開発しています。
1. Agri-ARとは? 開発経緯と普及状況
2.Agri-ARの特徴
3.安価に試せるクラウドファンディングを実施中!
1. Agri-ARとは?その開発経緯と普及状況
「Agri-AR」の実質的な開発の開始は2022年。農水省の「戦略的スマート農業技術等の開発・改良」(事業実施主体:生研支援センター)に採択されたことを契機とし、24年4月にはアプリ・サービスを公開しました。また同年7月には同省の「農業支援サービス事業体ビジネス確立支援」(事業実施主体:農協観光)にも採択され、全国のJAや農業大学校、農業技術センターでの実演会などを通じて普及に努めています。
現在、実装されているのは以下の12機能です。
①平行直線ガイド
②畝・苗シミュレーション
③面積計測
④距離計測
⑤レベル計測
⑥サイズ計測
⑦体積計測
⑧林業用β・速度移動
⑨トラクタ外周算出
⑩AI果樹熟度判定
⑪空間マッピング
⑫気象積算シミュレータ
「Agri-AR」は汎用性が高く、さまざまな作業を効率化できるため作物や地域を問わず幅広い農業現場で使えます。すでに、全国の農園、農業技術センター、農業資材会社などで250以上の導入実績があります。英語版もリリースしており、海外ではフィリピン農業省傘下の研究センターで導入されているほか、ベトナム・インドネシアでも普及を進めています。
2.Agri-ARの特徴
「Agri-AR」は、誰でも簡単に使用できるように設計されています。サポートページから無料会員登録し、お手持ちのiPhone(アイフォーン)やAndroid(アンドロイド)スマートフォンにアプリをインストールするだけで、いくつかの無料お試し機能が使えるようになります。有料プランもお申し込みページから簡単に契約できます。
公式サイトでは、使い方ガイドや各機能のデモ動画一覧などを確認でき、サポートページには各ユーザー専用の相談チャット機能もあります。さらに、iPhone Proやスマートグラス(カメラ付き眼鏡型端末)といった推奨デバイスのレンタルサービスも4000円/月で提供しており、誤差数センチの高精度衛星位置情報「GNSS-RTK」との連携も可能です。
ぜひ公式サイトやアプリストアから、アプリの内容や使い方をご覧ください。
3.安価に試せるクラウドファンディングを実施中!
現在、「Agri-AR」に林業用拡張機能を追加するためのクラウドファンディング(CF)を実施しており、支援を募集しています(2025年1月31日まで)。人手と時間がかかる森林調査業務のうち、特に「周囲測量」「標準値調査」を効率化する拡張機能を開発し、「Agri-AR」に組み込むプロジェクトで、岩手県の林業作業者とともに取り組んでいます。
CFを通じて申し込むと、「Agri-AR」アプリ全機能を安価にお試し・利用できます。
この機会に、農業者の皆様も支援を通じたアプリの利用をご検討ください!
〇お問い合わせ先
株式会社Root
代表取締役 岸圭介
・メール info@root-farm.com
・Web https://root-farm.com
<制作=日本農業新聞 広報局>