JAいるま野のDX事例公開!手入力をAI-OCRに切り換えて「38人→4人」の省人化を実現、人件費を大幅に圧縮

購買品申込書を「fiシリーズ」でスキャンし「DynaEye」で読み取る運用により少人数への業務集約に成功


 
左から、鈴木晴菜さん、小西香子さん、齋藤信子さん、浅見純一さん
 
 埼玉県南西部を広く管轄するJAいるま野(いるま野農業協同組合)では、マンパワーに頼りがちな経済事業のあり方を改革するために、これまで各支店で手入力していた購買の受注処理業務を本店に集約し、購買品の申込書を「RICOH fi Series」(以下、fiシリーズ)でスキャンしてAI-OCRソフトウェア「DynaEye」で読み取る運用を開始しました。これにより現在では38人から4人への大幅な省人化を実現し、経済事業安定化の大きな一歩となっています。川越市の本店を訪ね、「DynaEye」活用のコツを含めて具体的なフローをうかがいました。




課 題 組合員の生活を支える経済事業がマンパワーに頼っているため、デジタル技術を活用して早急に解決する必要があった。
解決法 38の支店で手入力していた紙による購買品の受注処理を本店の集中受注センターに集約。「fiシリーズ」でスキャンした申込書を「DynaEye」で読み取る運用を4人のチームでスタート。
効 果 受注処理のみにとどまらず、支店が行っていた架電による受注業務も集中受注センターに移行。大幅な省人化が実現し、支店では他の業務に時間を割けるようになった




 

集中受注センターを開設して紙の申込書を「DynaEye 11」で読み取る運用を開始。38人から4人への省人化に成功


――いるま野農業協同組合 経済事業改革室 課長補佐の浅見純一さんにうかがいます。A4高速スキャナー「fi-8170」とAI-OCRソフトウェア「DynaEye 11」を導入した狙いと効果をお聞かせください。


浅見さん 農協が組合員の方々に農産物などの生活物資を供給する購買事業は、多くの人員が携わるため人件費に圧迫されがちです。また昨今の人材不足によってマンパワーに頼る事業そのものが不可能になりつつあります。そこでJAいるま野ではDXによる省人化の一環として、本店に「集中受注センター」を開設し、従来38の支店に1人ずついる購買担当が行っていた購買品の受注処理を1か所に集約しました。集中受注センター開設のために4人を増員したので、38人から4人への省人化を果たした計算になります。

「fi-8170」と「DynaEye 11」は、リコージャパン株式会社の営業担当者から紹介を受けて当センターに導入しました。購買品は紙に手書きで記入された申込書で受注します。支店ではそれを手入力していましたが、センターでは申込書を「fi-8170」でスキャンし、「DynaEye 11」によるOCR処理で抽出したテキストデータを基幹システムに連携させる運用を2024年4月から開始しました。AI-OCRの活用によって少人数への業務集約が可能になりました。





 

「帳票ID」の活用により、一度作った書式定義を新しい申込書にも流用できる



――ここからは集中受注センターのメンバーであるJAいるま野 営農経済部 購買課の鈴木晴菜さん、小西香子さん、齋藤信子さんにも加わっていただきます。申込書はどなたがお作りになっているのでしょうか。

鈴木さん 自分たちでレイアウトも書式定義もしています。「DynaEye 11」で読み取る箇所は黒い太線で囲った項目と、申込日、JA記入欄、職員コードです。

浅見さん 「DynaEye 11」は操作がシンプルで、書式定義もすぐに覚えられました。OCRソフトウェアの扱いに手間取ると省人化の効果も半減しますが、「DynaEye 11」は運用までが非常にスムーズでした。

――レイアウトする際、記入ミスを防ぐための工夫をしていますか。

鈴木さん たとえば申込日欄の「年」には「令和」ではなく西暦で書いていただきたいので、一目でわかるよう頭に「20」を印字してあります。また、郵便番号と電話番号をお書きいただく欄には、書き方の揺れを防ぐためにそれぞれハイフンをあらかじめ印字しています。

――記入部分に印刷されている黒い四角形は「DynaEye」によるOCR処理をスムーズにするためのポイントの一つ、「基準マーク」ですね。

鈴木さん  そうです。PFUからアドバイスを受けて付けました。これを配置することで、四角形を四隅とする長方形を「DynaEye 11」が読み取るエリアとして指定できます。基準マークがあれば申込書を切り離したときのラインが多少ずれていても問題が生じません。

浅見さん 「帳票ID」による識別も優れた機能です。申込書は商品によって記入部分の項目数や枠の位置・サイズなどのレイアウトが異なりますが、一度作った申込書に帳票IDを付けて「DynaEye 11」に登録しておくと、新商品の申込書を作るときにレイアウトが登録済みのものと同じであれば、その帳票IDを印字しておくだけで書式定義が自動的に流用され、「DynaEye 11」が読み取ってくれます。

――申込書はどのくらいの頻度でスキャンしているのでしょうか。

鈴木さん 申込締切日の翌日にまとめてスキャンしています。締切が複数回ある商品の場合は締切日ごとに行います。

――OCR処理の確認作業に複数のPCで同時に確認と修正ができる「DynaEye 11Entry マルチステーション」を導入されていますね。

鈴木さん 親機PCで行ったスキャンとOCR処理の結果を、親機だけでなく3台の子機PCにも共有できるので、チームで一斉に確認・修正作業をしています。全員で同じ画面を共有し、コミュニケーションを取りながら作業を進められるので、作業がとてもスムーズです。

――「DynaEye 11」の認識精度に対する評価をお聞かせください。

小西さん ある程度は修正が必要なものと思っていましたが、運用を始めてみると、かなり正確に読み取ってくれ「意外と直さなくていいんだ」と認識を新たにしました。




 

紙詰まりと原稿破損のない「fi-8170」でスピーディかつ安定的に申込書をデータ化




――「fi-8170」に対する評価をお聞かせください。

鈴木さん 最初にイメージデータを見たとき、きれいだなあと思いました。それにスキャンが速いので、申込書が3,000枚あっても読み取りにはそれほど時間がかかりません。

齋藤さん 申込書には定規を当ててピッと切ったような粗めの切り口が多く見られますが、紙詰まりを起こすことはほとんどないですね。まれに紙の状態が悪くて止まるときがありますが、止まっても原稿の破損はほぼ起こりません。これはすごくよいと思います。

鈴木さん 原稿の重送もないですね。最初に念のため原稿の枚数をそれぞれが数えてからスキャンしてみたところ、取り込んだイメージデータの数と枚数がぴったり合致していました。




■お問い合わせ
「fiシリーズ」「DynaEye」は、無料お試しもできます!お気軽にお問い合わせください。

株式会社 PFU
ドキュメントイメージング事業本部
E-mail:fi-mail@ml.ricoh.com

◦「fiシリーズ」URL:https://www.pfu.ricoh.com/fi/
◦「DynaEye」 URL:https://www.pfu.ricoh.com/dynaeye/product/dynaeye11/




<制作>日本農業新聞 広報局






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