台湾農業部大臣代理陳駿季(Junne-Jih-Chen)視察に来日
会期2日目には、台湾本国から台湾農業部大臣代理の陳駿季(Junne-Jih-Chen)氏が来日。台湾政府は日本を含む諸外国への台湾産品のPRに国を挙げて注力しており、同氏は各パビリオンを視察し出店企業を激励した。
陳氏は「FOODEX JAPANは全世界3大食品展示会の一つで、台湾でも大変重視している展示会。特に今年はサツマイモ、100年の歴史があるお茶、豚肉加工品がおすすめで、輸出に意欲的な企業を国の代表として選出した。台湾パイナップルも日本への輸出額は、3年前の5,000万台湾ドル(日本円で約2億3,000万円)から6億台湾ドル(日本円で約28億円)と約12倍に伸長しており、今後注目してほしい農産物だ」と力を込めた。
会期3日目の7日(木)には、世界的な青果物加工販売会社のドール(東京都中央区)が1,300㌧の台湾パイナップルを日本への輸出向けに購入したことも発表され、将来的に購買意欲を拡大する機会があるだろう。
台湾産のパイナップルジュースを飲む(株)ドールの青木寛
代表取締役社長(左)と台湾農業部の范美玲主任秘書
陳氏は「昔から日本と台湾は密接な関係にあり、台湾農業部と農水省も深い関係を築き、相互で輸出入の協力体制が敷かれている。台湾では日本酒などを始め、日本産のイチゴ、ブドウ、リンゴなどの人気が高い。両国間の最重要課題は技術面での協力体制だ。日本台湾交流協会では毎年『フルーツフェスティバル』を開催し、両国の青果物の取り組み発表や懇談が行われている。農業技術の交流を深め、温暖化対策を含めた食の安全と安心への取り組みを徹底し、お互いの消費者に安全な農産物や加工品を提供すべきだ。もちろん、台湾が誇る高品質の農産物を日本に紹介することも重要で、日本の観光庁ともさらなる連携強化を図りたい」と展望する。
ブースを激励に回る陳駿季氏(右から2人目)
国を挙げて自国の農産物、加工品の輸出に奮起する台湾。パビリオンや各ブースでは、食品だけでなく台湾の伝統的な建築物や文化を体感できるよう工夫されており、官民一体となり食や文化を友好国日本に広めようとする強い思いを見せる。
今後も日本をはじめ世界各国の展示会で、自国産業の発信に力を入れる台湾。熱い台湾から目が離せない。