百貨店の松屋は、「地域色」がキーワード。パティシエが出身地に着想を得るなどして、各地の穀物などを打ち出した限定商品を取りそろえる。二条大麦や大豆「フクユタカ」など熊本産素材を使ったチョコレート「火の国」(4個入り、2268円)のほか、福井産ソバや青森産トウモロコシ「嶽きみ」など、各地の農産物を使用した商品を展開。同社は「地域への思いなど物語性を重視し、各地の素材を使った限定商品で差別化を図る」と意気込む。

高島屋は、サツマイモと食品ロス削減を掛け合わせた高付加価値商品を売り込む。茨城産「べにはるか」の干し芋を作る際に出る端材を活用した「おいもアップサイクルショコラ」特集を展開。7ブランドがサツマイモの濃厚な甘味が特徴的なケーキなどを販売する。同社は「催事でサツマイモの人気の高まりを感じて企画した」と語る。

京王百貨店は「話題性」がキーワード。千葉の酒蔵の日本酒を使った「日本酒ショコラ」(6個入り、1620円)など、国産素材を生かした商品を押し出す。昨年12月にユネスコの無形文化遺産に「伝統的酒造り」が登録されたことを受け、話題のきっかけになる商品を展開する。