なかやまきんにくん 1978年生まれ。福岡県出身。お笑い芸人やボディービルダー、ユーチューバーとして活躍。ユーチューブ登録者数は200万人を超える。
体にも心にも栄養をくれる和牛が、僕にとっての“パワー”の源です。減量のための食事制限に励むボディービルの大会が終わった後、真っ先に頭に浮かぶのが和牛。3年ほど前、大会で優勝した後に、自宅の卓上グリルで大きな和牛のステーキを豪快に焼いたんです。山盛りのご飯と一緒に食べた、あのおいしさは忘れられません。頑張った後のごほうびに食べる和牛は最高です。
たんぱく質が豊富な牛肉は、筋肉づくりをする人にとって、欠かせない食材の一つです。知らない人も多いかもしれませんが、脂肪を燃焼するときにしっかりとらないといけないカルニチンも含まれているのでお薦めですね。
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4年半ほど「筋肉留学」で米国に住んでいたのですが、海外でも和牛の知名度は抜群です。日本に行って何を食べたいか聞くと、「和牛」が必ず出てきます。和牛は日本の宝なんだなと実感しました。そんな和牛が、餌などの高騰で危機的な状況に陥っていると知りました。生産すればするほど赤字になってしまっているところもあると聞きます。このまま廃業する人が増えれば、これだけ世界的なブランドになった和牛がもう食べられなくなるかもしれない。これは本当に驚きました。
何としても和牛の生産者の方を応援したい、これからもおいしい和牛を作り続けてほしいとの思いで、JA全農の「和牛応援団長」に2023年11月に就任して、和牛のPRに励んでいるところです。
少し高いけれど、食べたときにおいしくて、幸せを感じられるのが和牛のパワーだと思っています。食事で大切なのは、体にとっての栄養だけでなく、心にも栄養を与えられるかどうか。元気を出したいときや、この日に食べるぞと決めてモチベーションを高めたいとき、体も心も満足できる和牛はぴったりの食材です。
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和牛が食卓にあるとテンションが上がるし、幸せな気持ちになります。外食はもちろん、家でリラックスして食べるのも、特別感が出てお薦めですね。毎日は食べられなくても、仕事がうまくいった日や記念日とか、日常に訪れる「ちょっといい日」に和牛を食べてほしいなと思っています。僕であれば、大爆笑をとった日ですかね。え、それじゃ何年も食べられないんじゃないかって? やかましわ! 皆さん笑っているようなので、今日は和牛の日になりそうです。
25年ぶりの食料・農業・農村基本法改正が予定されている2024年。日本の食や農の価値について、改めて考える年になる。著名人に食や農への思いを聞いた。