てらだ・こころ 2008年生まれ。愛知県出身。3歳から芸能活動を始める。17年NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」で井伊虎松(子役)役。アニメ映画初声優・初主演の「屋根裏のラジャー」が公開中。
小さい頃から飲まない日はないくらい、牛乳は欠かせない存在です。中学3年間ですごく身長が伸びて、牛乳のカルシウムや鉄分で僕の体がつくられていると感じます。
北海道の牛乳・乳製品をPRするミルクランド北海道の「ミルク大臣」になって、牛乳やバター、乳製品は道産にこだわってしまいます。道産牛乳だけでも何十種類もあって、東京・自由が丘のミルクランド北海道のお店の飲み比べセットで味の違いを知りました。
夏休みは牛乳を1種類ずつ買っては、いろんな楽しみ方を試しました。砂糖を入れて凍らせるミルクアイスバーは、簡単でめちゃくちゃおいしくてお薦めです。こくの深いタイプの牛乳を使うのが僕の好みです。インスタントラーメンの粉スープを冷たい牛乳に溶かして、つけ麺にしたら甘じょっぱくておいしかったです。何にでも合う牛乳の可能性は無限大です。
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母や祖母を手伝ううちに料理が好きになり、ケーキ作りが趣味です。生クリームもバターも元は牛乳ですよね。牛乳がないと大変なことになります。ミルク大臣になって北海道に何度か行かせていただきました。牧場を訪ねると、自分は寒くて震えているのに、牛は平気そう。寒い方がむしろ合っていると聞いて驚きました。でも、牛の世話をする酪農家さんは寒さの中でも働いている。大変な仕事です。
酪農家さんから餌が高騰して経営が大変なことも聞きました。それでも、おいしい牛乳を届けたいと、食べる人のことを思って作ってくれている。率先して飲むことが、その気持ちに応えることになると思います。
少し前に、バターが不足してスーパーで全然買えなくなった時がありました。バターも牛乳も、当たり前にあるわけじゃない。牛の赤ちゃんが生まれて、そのためのお乳を分けてもらって、酪農家さんや、たくさんの人の手で届けてもらっている。今あるうちに、もっと飲まないと。
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米や野菜、大豆も大切で、どの県にも農畜産物があって農家さんがいなくては日本食は食べられない。そのありがたさを小さい時は気にしていませんでした。小学校は田舎にあって、田植え体験は楽しかった。でも毎日の農作業は大変だと、今になって気が付きます。産地に行って肌で感じることが大事だと思います。いろんな人が農産物を作る現地に行って、ありがとうと伝えてほしいです。25年ぶりの食料・農業・農村基本法改正が予定されている2024年。日本の食や農の価値について、改めて考える年になる。著名人に食や農への思いを聞いた。