省力化、環境負荷低減に対応
台湾の研究機関・工学技術研究院は開発中の小型電動トラクターを展示した。20馬力のエンジン機と同等の作業ができるという。将来的には、農地で太陽光から充電する機能も備えることを目指す。担当者は「現場でも環境負荷低減の意識が高まってきている」と話した。
韓国企業のインターヒートは、養豚の分娩(ぶんべん)舎を温める保温ランプで、温度調節ができる「スマートヒーター」を紹介。従来製品は一律の出力で、子豚が暑がる、むだな電力消費が生じるなどの課題があった。日本でも試験導入し、好評だったという。マレーシアの企業はリサイクル原料の包装資材などを展示した。
台湾の農業省に当たる農業部も出展した。収益作物として台湾で生産が伸びるソバでは、ドローンでの直播(ちょくは)栽培が全体の15%に普及したと紹介。台湾のベンチャー企業、アースゲン・テクノロジー社製のドローンも取り上げた。積載容量20リットルの「EG5」が主力で「台湾と日本の品目や経営規模は似ている」として、日本進出も視野に入れているとした。
台湾の農水副大臣に当たる胡忠一・農業部政務次長は「労働力不足への対応が必須」として、スマート農業や病害対策の研究開発に力を入れていくと話した。