配合飼料2200円上げ 全農7~9月期 円安が主因
円相場は4月末、1990年以来34年ぶりに一時1ドル=160円台まで下落。飼料原料の調達コストに与える影響は大きく、全農は値上げを決めた。
穀物原料の国際相場は若干だが上げ基調となった。トウモロコシのシカゴ定期は、米国農務省が3月下旬に発表した米国産の作付面積見通しが事前予想を下回ったことや、米国産地の降雨で作付けが遅れる懸念などから上昇。3月の1ブッシェル440セント前後から、現在は同450セント前後で推移している。
大豆かすの相場も上昇した。5月上旬にかけてブラジルで発生した洪水で、生産量減少が懸念されたことなどか要因。3月上旬には1トン370ドル前後で推移していたシカゴ定期は、現在同400ドルを前後している。
海上運賃も上昇した。米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、2月の1トン50ドル台後半から、3月には同65ドル前後まで上がった。中国向けの石炭輸送需要の増加や、中東情勢の緊迫化による原油相場高騰などが影響した。
配合飼料供給安定機構によると、直近4月の配合飼料価格(工場渡し、全畜種総平均)は1トン9万4413円。前年同月を4・7%下回るが高水準が続く。