世界初、玄米殺菌ライン導入 輸出増へ長期輸送対応 北海道JAひがしかわ
JAでは、香港や欧米を中心に輸出量を伸ばしている。一方、長距離輸送での酸化や食味・品質の変化が課題となっている。
導入した「高度衛生良質米製法ライン」は、穀類加工機メーカーのサタケが開発した。1時間に3トン処理でき、ここまで高い処理能力を持つ設備導入は世界初という。
玄米に250度の蒸気を当てて酸化に影響する加水分解酵素の活性を抑え、精米の鮮度を維持する。低い圧力を加えて表面のぬか層だけ削るミルコンボも導入。食物繊維やビタミンB1、マグネシウムなどが豊富な「健康ひがしかわ米」としてブランド化を進める。
JA営農販売部は「米を求める海外ニーズは高まっている」と強調。2026年に15カ国・地域、年間輸出量1200トンを目指す。
JAの牧清隆組合長は、「グローバル基準の下、食品安全衛生体制を構築する。唯一無二の精米を届けたい」と、国内外でのブランド確立へ意気込む。