「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する株式会社農業総合研究所(本社:和歌山県和歌山市、代表取締役会長CEO:及川 智正、以下「農業総合研究所」)は、ナスの収穫と価格の状況を調査しました。
調査方法ですが、農業総合研究所が全国のスーパーマーケットで展開している2,000店舗以上の「農家の直売所」での販売データを集計したほか、生産者などへのヒアリング調査を実施しました。


ナスの価格は昨年比で約6%、一昨年比で約16%アップ
「農家の直売所」販売データによると、2025年のナスの平均出荷価格は、1月から3月にかけて250円超と過去最高値水準を維持しました。2025年5月の平均出荷価格(211円)は、2024年5月(200円)比で約6%、2023年5月(181円)比では約16%の上昇となっています。
この背景を、愛知県豊橋市で三代続くナス農家「小清水農園」のオーナー、小清水光さんは「猛暑による収量の減少や資材価格の高騰が、価格の上昇に影響している」と語ります。
今年のナスの見通しは例年通り。暑さ対策とコスト高騰への対応がカギ
日本気象協会の予測では、観測史上1位タイの高温となった2024年に続き、2025年の夏も全国的な猛暑が見込まれています。生産者によれば今年のナスの生育状況や収量はおおむね例年並みの予測ですが、日中のビニールハウス内の温度は45度を超えることもあり、高温への対策は例年以上に力を入れるといいます。高温環境下では野菜の成長は止まり、実が変色したり実の締まりが悪くなるといった品質低下、樹勢が弱く秋の収量が減少、といった悪影響があるといいます。
高温対策として、ハウス内の温度を抑えるため、日光を遮蔽する「遮光材」を導入する生産者も。こうした資材費や、光熱費、肥料代、人件費といった各コストは数年前と比較し2~4倍にのぼります。これらのコストは上昇分を十分に吸収できているとは言い難い状況です。
こうした厳しい情勢の中で、前出の小清水農園は高品質による差別化で、経営の安定を図っています。主力産品は、黒ナスの「とげなし輝楽」と、白ナスの「とろ~り旨なす(R)」2種類。
とげなし輝楽は、他の黒ナスと比べて甘みが強く、皮がやわらかく、つやはりが非常によいのが特徴。「一般家庭だけでなく、特にプロの料理人にも好まれている」と小清水さんは語ります。
一方、とろ~り旨なす(R)は肉厚でとろりとした食感が他のナスとは異なると人気で、調理の幅が広がることが特徴。2種類ともに地元の東海地方だけでなく、百貨店をはじめとした首都圏での取り扱いも広がっています。
※「とろ~り旨なす」は、有限会社トキタマネジメントサービスの商標です。

とげなし輝楽

とろ~り旨なす(R)
小清水農園では味のこだわりに加え、収穫から輸送までスポンジ付きのコンテナを使用し傷がつかないよう見た目にもこだわります。
独自の工夫を通じて商品価値を高めることで、猛暑とコスト高騰へ対応する農家の工夫が実を結び始めています。
写真提供:小清水農園

調査にご協力いただいた生産者

小清水農園の皆様
調査方法
調査期間:2023年4月1日~2025年5月31日
調査方法:当社が全国2,000店舗以上のスーパーマーケットで展開する「農家の直売所」、及び産直卸での販売データ、及び、生産者へのヒアリングを基に導出
■会社概要
株式会社 農業総合研究所 (JPX 証券コード3541)
〒640-8341 和歌山県和歌山市黒田99番地12 寺本ビルII4階
https://nousouken.co.jp/
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本及び世界から農業が無くならない仕組みを構築することを目的とした産直流通のリーディングカンパニーです。全国約10,000名の生産者と都市部を中心とした約2,000店舗の小売店をITでダイレクトに繋ぎ、情報・物流・決済のプラットフォームを構築することにより、農産物の産地直送販売を都市部のスーパーで実現した「農家の直売所事業」と、生産者から農産物を買い取り、ブランディングしてスーパーに卸す「産直事業」を展開しています。
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