仮想空間で夕張メロン 直接購入、農家と交流も 北海道・JA夕張市
夕張メロンメタバースは、ベンチャー企業のMeTown(東京)、The360(千葉)と共同で開設。仮想空間では自分のアバターを作成し、会話などで交流が図れるほか、ミニゲームも楽しめる。夕張メロンの“テーマパーク”を想定し、空間の中心には巨大なメロンを配置した。
巨大メロンの中で夕張メロンの情報提供や、特別価格での販売を行う。メタバースを企画したJA管理課係長の藤本尚弘さん(40)は「楽天など電子商取引(EC)サイトでの農産物販売は産地が意識されにくい。今回の取り組みで、JAや産地から買ったという認識を形成したい」と意気込む。
帯広市のJA帯広大正、道東のJAこしみずも出展。JA帯広大正は、ブースに産地直送のネット販売サイト「ネットマート メイ・クイーン」のリンクを貼り、特産ジャガイモ「大正メークイン」などの購入につなげる。JAの担当者は「消費者に産地や地名、商品名を知ってもらういい機会だ」(企画課)と期待する。
JAこしみずは、特産の小麦にちなんだキャラクター「こむぎん」を押し出したブースに仕上げた。小清町の農業をPRする動画や交流サイト(SNS)に誘導し「小清水町を知ってもらうきっかけにしたい」(総務課)と話す。
この他、酪農学園大学が出展する他、地元夕張高校も出展予定だ。今後は、JA職員や生産者との交流など、より産地を実感できるイベントの開催も見据える。