１１日から１２日にかけて、東日本を中心に北側の空に「低緯度オーロラ」とみられる現象が確認された。新潟県佐渡市の海岸では、北の空の一部が赤く染まった。交流サイト（ＳＮＳ）では、日本で通常は見られない天体ショーが話題となり、北海道や東北の他に、北関東などでも観測の報告が相次いだ。

　オーロラは宇宙からの電子などが大気中の原子や分子と衝突して発生する。今回は太陽の表面が爆発する「太陽フレア」が大規模に起きたため、強い「太陽風」が発生して地球の磁場が乱れたことなどから、緯度の低い日本でも観測できたとみられる。

　情報通信研究機構は太陽フレアによる地場の乱れの影響で、今後数日間は、人工衛星の障害や衛星利用測位システム（ＧＰＳ）の誤差増大、短波通信障害などの恐れがあるとして、注意を呼びかけている。