訪日客、円安追い風に増加続く 観光目的が史上最多
一方、「商用目的」の入国者はウェブ会議の普及でコロナ前と比べて低調が続いており、コロナ後の新しいビジネススタイルの世界的な定着を示す。
暫定値は事実上の確定値とされ、同局がこの日発表した2月までの暫定値によると、1、2月の観光目的の入国者は、過去最多だった19年1、2月の計468万6508人を大幅に上回った。これに対し、1、2月の商用目的は計17万2617人で、19年同期26万9110人の6割にとどまった。
この結果、4月の訪日外客推計値は、観光目的の入国者が全体を押し上げる形となり、計304万2900人と19年同月の292万6685人を10万人程度上回った。来月判明する観光目的の入国者も3カ月続いて過去最多となる見通しで、同局は、この水準が続けば24年の訪日外客が史上最多となる可能性が高いとみている。
国・地域別では、韓国が最多の66万1200人と19年より約17%増えて過去最多。続く中国は53万3600人(19年比27%減)と依然として回復が遅れている。3番目以降は台湾45万9700人(同14%増)、米国22万8900人(同35%増)、香港18万4500人(同5%減)、タイ14万2500人(同14%減)などと続く。
4月の出国日本人数は392万6100人(19年同月比40%減)と円安を背景に回復の動きは鈍い。
(栗田慎一)