キャベツ小売価格 過去5年の最高値更新 農水省調査
同省は各都道府県10店舗・全国470店舗を対象に毎週、主要野菜の価格を公表する。キャベツは4月下旬に312円を付け、過去5年の最高値(302円・2020年8月)を更新した後も上昇を続け、5月13日の週は前週から16%上げた。
東京都内の青果店は前週、主力の春系は1玉350円、寒玉は600円で販売。担当者は「今も利益は取れないが、これ以上上げると手が出せなくなる」と話す。今週も、都内のスーパーは1玉300~400円台を付ける店が多く、半玉や4分の1カット売りも目立った。
後続の作型が徐々に出回り始めたが、卸値も依然高い水準にある。21日の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は1キロ162円。200円超えの日もあった前週からは下げ基調となっているが、平年に比べると95%も高い。
東京の青果卸は「増量ペースは緩やかで不足感は続く」と話す。急きょ輸入品を調達する動きもあり、「6月以降、群馬産が始まるまで高値基調は続く」(別の卸)との見方もある。